キャスト中国ビジネス

商流に入っていない企業に対する中国企業からの訴訟提起について

Q&A
2022年05月17日

■相談内容
当社の100%子会社であるA社は日本の産業用機器メーカーなのですが、以下の事例におけるA社および当社のリスクについて質問させていただきます。

<事例>
■A社は、A社製品を日本の商社を経由して中国のエンドユーザー(日系企業ではない)に販売しております。商流は次のとおりであり、A社にとっての契約上の売り先は日本の商社となります。
A社⇒日本の商社⇒中国エンドユーザー。
■A社製品の品質トラブル(仕様どおりに製品が稼働しない)が発生し、A社、日本の商社、中国エンドユーザーの3社で協議をしてきましたが、話がまとまっていない状況です。そんななか、中国エンドユーザーからは、直接の契約相手である日本の商社ではなく、A社に対して損害賠償に関する訴訟を中国において提起することをほのめかされています。

<質問>
①A社にとって直接の契約相手ではない中国エンドユーザーが、日本の商社ではなくA社に対して損害賠償に関する訴訟を提起してくるという事態は、現実的なリスクとして可能性があるでしょうか。
②仮に中国エンドユーザーが上記①のような訴訟を提起してくると仮定した場合、どのような理論構成でA社に対して訴訟提起してくることが考えられますでしょうか。
③また一方で、中国エンドユーザーは、A社ではなく、当社(前述のとおりA社株式を100%保有しています)に対して訴訟提起することもほのめかしているのですが、i)この点について現実的なリスクとして可能性があるのでしょうか。ii)また、A社の親会社である当社を訴えてくると仮定した場合、どのような理論構成で訴訟提起してくることが考えられますでしょうか。なお、本案件に関して当社は一切の関与をしておりません。(商流に入っておりませんし、A社製品の製造過程に関わっていません。)

 
 
 
 
 
 
 
 

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