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【ミニコラム 第82号】「1人でいい」から「3人で安心」へ、あの時の約束はどこに消えた?

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2024年11月01日


 「只生一个好,国家来养老」(子供は一人でいい、老後は国が養う。)
 これは1980年に中国で一人っ子政策が開始されたときのスローガンです。
 2016年1月1日に「一人っ子政策」が終了したことが宣告され、2021年6月からは3人の子供を出産することを支援する政策が始まっていますが、そのスローガンは “三个孩子就是好,不用国家来养老。”(子供が3人いれば、老後は国が養わなくてもいい)です。
 一人っ子政策が開始されてから想定以上に高齢化が進み、出生率も下がっていることから、政策が変更されるのは仕方がないとはいえ、この変わり身はさすがです。
 ただ、「只生一个好,国家来养老」(子供は一人でいい、老後は国が養う。)を信じて、1人しか子供を持たなかった世代が、その老後を国家が本当に養ってくれるのかという話も巻き起こっているようです。
 来年から定年も段階的に延長されることになっており、2030年1月1日以降、養老保険の納付年数も最低納付年数は15年(15年払えば年金がもらえる。)から、段階的に引き上げられ、2039年には20年になります。
 また、中国政府は、現在、個人で加入する年金保険(商業養老保険)の発展を促進しようとしています。
 中国も日本と同様に老後を豊かに生活するためには自力で対策をとらなければならなくなりそうです。
 

永野


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