中国現地出向者の使うPCの中国国内から中国国内への配送に関して
■相談内容
中国現地にある企業(以下「出向先」といいます。)へ出向している出向者本人(以下「本人」といいます。)が使う業務用PC(以下「PC」といいます。)について、日本本社が中国国内のPC販売業者(以下「販売業者」といいます。)と購買契約を締結し、PCを購入します。
PCは、出向先の業務で用いられるものではなく、日本本社との連絡や日本本社における手続のために用いられるものであり、PCの購入費用等日本本社が負担しているものです。
このとき、出向先ではなく中国現地にある本人宅に配送する可能性があり、その場合には、本人宅の住所を教えてもらう必要があります。さらには、その配送にあたっては、販売業者に配送を委託する予定です。
すなわち、個人情報の提供のプロセスとしては、
本人→日本本社→(日本国内業者)→販売業者というルートとなり、本人宅の住所等の配送に必要な個人情報が提供されます。(現時点、必要最小限の対応として、本人の氏名、携帯番号、住所の個人情報の提供が想定されますが、機微な個人情報は含まれません。)
このとき、配送に必要な住所等の個人情報の提供だけを考えた場合、中国法上、
① 本人への告知の上で、個人同意を取得する以外、本人の個人情報を取扱う者として、出向先―日本本社間、日本本社―(日本国内業者)間、および(日本国内業者)―販売業者間それぞれにおいて、中国法で求められる程度の個人情報保護義務を順守させるための契約締結は必要でしょうか。
また、契約の締結が必要な場合は、契約の形式ですが、個人情報の取扱いが含まれる一般的な業務委託契約書でしょうか、それとも個別に個人情報の取扱いに関する契約書(又は覚書)でしょうか。
② 本来であれば、出向者の個人情報などを取扱う日本本社⇒(日本国内業者)⇒販売業者のプロセスで出向者の個人情報を提供すべきですが、仮に本人から直接販売業者に配送に必要な住所等の個人情報の提供を行い、日本本社や日本国内業者はその個人情報に触れない場合は①の結論から変わるでしょうか。
以上よろしくお願いいたします。