【ミニコラム 第147号】「ロブスター飼育」ブーム

最近中国で話題になっている「ロブスター飼育」。水産養殖のことではありません。OpenClawのAIエージェントを指す言葉で、アイコンが赤いロブスターのように見えることから、ネット上でネタとして広まり、一気に流行語になりました。
これは普通のチャットAIではなく、自分でパソコンを操作できる「デジタル社員」です。ファイル整理やメール返信、コード作成、各種フローの実行などを自動で行い、「あなたが休んでいる間も働く」と言われています。TencentやAlibabaなどの大手企業はワンクリック導入の仕組みを打ち出し、深圳、無錫、常州など多くの都市でも「ロブスター十条 / 「十二条」といった支援政策が相次いで発表されています。最大で数千万元規模の補助金も用意され、AIエージェントの普及が一気に進みつつあります。上海で行われたオフラインの導入イベントも盛況で、幅広い世代が参加し、その熱気の大きさがうかがえました。
ただし、このブームの裏にはリスクもあります。権限を広く開放するとデータが露出しやすく、多くの端末がインターネット上に公開されていた例もありました。また、AIが誤ってファイルを削除する、Tokenの消費が想定以上に増えるといった問題も報告されています。複雑なタスクの成功率は1割に満たないとも言われ、導入したものの使われなくなるケースも6割以上あるとされています。
技術に詳しいユーザーが試す場合でも、仮想マシンを使う、権限を厳しく制限する、重要な操作は人が確認するなどの対策が必要です。一般のユーザーであれば、大手企業による簡易版が出るのを待つ方が無難でしょう。焦りに流されず、冷静に新しい技術と向き合うことが大切です。自分に合った使い方を見つけることが、結局はいちばんの選択といえるでしょう。
三石





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