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ライセンス契約におけるライセンサー免責の是非及び政府部門手続き

Q&A
2022年01月21日

■相談内容

 資本関係のない、日本法人をライセンサー、中国法人をライセンシーとする技術及び商標ライセンス契約を締結するケースについて、ライセンサーの立場から伺います。

■第三者の合法的な権利侵害におけるライセンサーの免責について

 旧・技術輸出入管理条例24条3項で定められていた、ライセンサーである外国企業が責任を負うという規定は削除されました。
 また、民法典874条但書きは、責任を負う者について、当事者間の別段の約定がある場合を規定しています。

 これらを根拠として、ライセンサー免責と規定しても強行法規違反とならないでしょうか?

 現・技術輸出入管理条例23条、24条、及び民法典870条を根拠として、強行法規違反とされないかを懸念しています。

■政府部門手続きについて

 下のURLで公開されているJETROの冊子『中国進出における委託加工貿易、技術ライセンスの契約、商標に関するQ&A集 中国ビジネス初級者向け(2008年3月)』を参照しています。
https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/asia/cn/ip/pdf/china_qa_pamphlet.pdf

 当該冊子のQ7によると、次の3つの手続きが必要とされています。
(1)技術輸出入管理条例に基づく許可・登録の手続き
(2)技術契約認定登録管理弁法に基づく技術契約登録機構への技術契約の認定登録
(3)特許実施許諾契約登録管理弁法に基づく実施許諾(ライセンス)契約を国家知識産権局(窓口は地方知識産権局)への届出
 そして、上記手続きをしないと、ライセンス料(ロイヤルティ等)の日本への送金(外貨送金)ができないとされています。

 上記の情報は2008年と古いわけですが、最新の情報でも、日本への送金のためには、上記(1)(2)(3)はいずれも必須でしょうか?

 次の根拠/想像により、いずれも必須ではないと考えているのですが、この考えが正しいか確認したいという趣旨です。

(1)について
 サービス貿易外為管理ガイドライン実施細則(2015年5月4日施行)6条、及び経常項目外貨業務ガイドライン(2020年版)49条によると、1件5万米ドルを超過するサービス貿易外為収支業務の手続きをする際に、金融機関が審査し、かつ保管しなければならない書類として、①契約(合意書) ②インボイス(支払通知書) ③技術輸出入制限類に属するのであれば商務部門の発行した「技術輸出入許可証」 ④「サービス貿易等項目対外支払税務届出表」が挙げられており、(制限類ならば(1)は必須ですが、)許可類ならば(1)は必須ではないという整理です。

(2)について
 これは優遇税制を享受できるか否かに関わる手続きであり、技術契約認定登録管理弁法(2000年2月16日施行)6条によると、技術契約について認定登録を申請しておらず、登録をしていない場合には、国の技術成果転化に関する規定に定める課税、クレジット、奨励等についての優遇政策を享受することができないとされていますが、(2)が必須なのは優遇税制を享受したい場合であって、これを享受するつもりがなく日本への送金さえできればよいと考えるならば必須ではないという整理です。

(3)について
 商標使用許諾契約届出弁法と特許実施許諾契約届出弁法が関連法規であり、(3)はライセンシーが第三者に対して権利を主張するための証拠として有利になる手続きであり、ライセンシーが不要と考えて手続きをしなかったとしても、ライセンシーとしては特に不利な状況にはならないという整理です。
 

以上

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