【ミニコラム 第150号】高速鉄道の車内が「教室」に

最近、あるニュースが目に留まりました。
4月1日、江蘇省の春休み初日、長江デルタ地域から観光地へ向かう高速鉄道の車内で、数列にわたる座席の児童・生徒たちが一斉に宿題を広げ、中には照明用のスタンドを持ち込んでいる様子が見られたそうです。車内は静かで、自習室のような雰囲気だったといいます。
本来であれば、旅はリラックスする時間のはずですが、子どもたちは移動中も宿題に追われており、この光景には複雑な気持ちになります。
今年、中国では各地の小中学校で初めて「春休み+清明節」の連休が導入されました。江蘇、浙江、四川など十以上の省で実施されており、地域によっては6連休となっています。表向きは、子どもたちに休息の時間を与えることが目的であり、長江デルタ地域の鉄道利用も増え、人気の観光地には家族連れが多く見られました。
しかし、実際にはさまざまな課題もあります。共働き家庭では子どもの預け先に困るケースがあり、公共の預かりサービスも十分とは言えません。また、地域や学年によって休みの日数が異なり、小学生は2日休みでも中学生は1日、受験学年はほとんど休みがないといった状況も見られます。複数の子どもがいる家庭では、予定を合わせにくくなるという問題もあります。さらに、休暇が集中することで、航空券や宿泊費の上昇、観光地の混雑も起きています。
休みを設けるという考え自体は良いものですが、実際に運用するにはより細かな配慮が必要だと感じます。高速鉄道の車内で子どもたちが宿題をしている様子を見ると、この休みが本来の趣旨とは少し違っているようにも感じます。
保護者が安心して子どもと過ごせる環境や、子どもがしっかり休める時間を確保するためには、学校だけでなく、企業や社会全体で考えていく必要がありそうです。
三石





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