【ミニコラム 第77号】75年ぶりの巨大台風「バビンカ」が上海襲来!
9月16日7時30分頃、台風13号(バビンカ)が上海浦東臨港新城に上陸しました。上陸時の中心付近の最大風力は45m程度(14級)で、上海に上陸した台風としては1949年以来最も強い台風となりました。
ここでは台風通過による影響や被害については詳しく触れませんが、SNSで興味深いトピックが2つあがっていたので、ご紹介します。
ひとつは、「台風で水浸しになった屋上で風呂に入る上海の男」(屋上(中国語「天台」)といっても、実際は住宅のエントランス屋根の上にある、腰高の壁に囲われたテラスのようなところ)です。
この男性が入浴する様子を撮影した一人称視点と三人称視点の動画がネット上で拡散されると、広く注目を集めました。一部のネットユーザーが「めちゃリラックスしてる!」、「バズるポイントを分かってるね」と揶揄する一方で、気象の専門家や衛生部門は、台風の中での外出の安全性や健康面で注意を喚起しました。
もうひとつは、「台風に一仕事してもらった」というものです。
上海のある男性は、バビンカの上陸後、自宅のドアと窓をチェックするために外に出たついでに、窓にガラスクリーナーを吹きつけました。台風が去った後、窓はすっかりきれいになっていたそうです。強風や大雨に対して、多くの人がタオルやバケツを家に並べて浸水や漏水に対処しましたが、この人は逆に台風に仕事をさせたというわけです。ネットユーザーは、「人間はどこまでも賢くなれるんだなぁ」と言い合っています。
また、この台風を利用して新居の施工不良をチェックする人もいたようです。
かくいう私は自分の命を大事にして、ずっと家にこもっていました。台風の影響が完全に収まった後、外に出てみると、道路には倒木があり、風で曲がった信号機はまだ復旧していませんでした。自然災害に対しては、安全が何より大切だと心の底から感じた出来事でした。
三石