【ミニコラム 第73号】自転車で転倒した少年、車の下敷きに!
CO2排出量が少ない外出手段を選ぼうという理念が広まる中、自転車が中国人の生活に戻りはじめ、「サイクリングブーム」が起こっています。多くのティーンエイジャーがサイクリングの「群れ」に加わる一方、サイクリング中の交通事故の多発は、憂慮すべき事態です。
8月11日、河北省で父親とサイクリンググループに参加していた11歳の少年が、反対車線に転倒してしまい、対向車の下敷きになって死亡しました。
サイクリング・チームが撮影した動画によると、自転車は時速37kmで走行しており、子供は「パパ、スピードを落として!」と叫んでいましたが、それが彼の人生の最後の言葉となりました。
この悲劇は瞬く間にインターネット上で激しい議論を巻き起こしました。少年の父親はインフルエンサーで、子供と一緒に自転車で出かけるショートビデオをたびたび公開していたのですが、事件の直前、心配したネットユーザーから送られた「安全に注意するように」とのコメントに対し、「余計なお世話」と返信していました。
ネットユーザーは、少年が道路走行に必要な法的要件を満たす年齢だったのか、少年の父親の過失、事故が発生した道路は通行が許可されている場所だったのか、車の運転手に責任があるかどうかなどについて議論しています。
地元の複数の部署が捜査に加わり、現在、事件は検察に移送されているそうです。捜査の最終的な結果や責任の分担がどうであれ、失われた幼い命の無念さ、子供を失った家族の痛みを消し去ることはできません。
サイクリング・スポーツを楽しみながら、参加者の安全をいかに確保するかは喫緊の課題となっています。
三石