【ミニコラム 第65号】チケットレスな中国の高速鉄道
最近、高鉄に乗っての出張が続いています。
高鉄ができて近郊への移動時間が短縮され、かつ、車と違い渋滞に巻き込まれることもないため、上海から江蘇省、浙江省等の近郊への移動は高鉄の方が快適です。
ただ、中国の高鉄の駅に行くたびに、「なんで駅が無駄に広いんだろう」と感じています。どの駅も構えが大きくて立派なつくりになっていて、大きいが故に歩かされるため、もう少しコンパクトに動線を考えて設計できないんだろうかと思いますが、駅のつくりも「大きいことはいいことだ」的な中国的面子の表れだなぁと思って眺めています。ちなみに高鉄はタイトルにあるように高速鉄道の略称ですが、長距離を走る普通列車はその車体が緑色であることから「緑皮車」と言われています。
中国在住の方はご存じのことですが、中国の高鉄では現在は改札は切符ではなく、身分証明書(外国人はパスポート)で通過できるようになっています。なお、切符自体は会社での費用精算用として必要なため、駅に設置されている切符引換機で入手できるようになっています。上海の駅では自動改札機でパスポートの読み取りもできますが、地方の駅ではまだそこまでの自動改札機が設置されていないため、係員のいる改札を利用することになります。もともと中国国内を移動する鉄道、航空機の切符は身分証明書と紐づけられていますが、それなら切符を廃止して身分証明書を切符代わりするのが効率的ということでしょうが、このあたりの改革スピードは中国は非常に早いです。
ところで先日、ウルムチに行ったときにウルムチにも高鉄駅ができており、ウルムチから蘭州(甘粛省)まで10時間強で行けるということでした。砂漠の中を蘭州まで走る高鉄(トルファン、ハミを経由)、一度、乗ってみたいと思っています。
永野