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【ミニコラム 第63号】ウイグルのカナスへ

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2024年06月14日


 端午節を利用してウイグルに行ってきました。今回のツアーはカザフスタン、モンゴル、ロシアに隣接するカナス地方へ行くのが目的でした。カナス地方へ行くと友人に言ったところ、「最近放映された『我的阿勒泰(私のアルタイ)』というドラマの舞台で今、人気の観光地になっているところだよ」いう話があったため、旅行に行く前にドラマをみて予習しようかなと思っていたのですが…結局、見ないまま旅立ちました。
 上海からウイグルの省都ウルムチまで飛行機で5時間半、そこから車で510キロを6時間くらいかけて1日目の宿泊地であるブルジン(布尔津)という街まで行き、2日目はカナス(喀納斯)地区へ入り、そこのホテルに宿泊し、3日目はカナスからカラマイ(克拉玛依)というウイグルの石油生産の中心都市まで約450キロを移動、4日はカラマイからウルムチまで約305キロを移動するという日程の大半が車中という強行軍のツアーでした。
 中国は全土が北京時間で統一されていますが、実際には2時間以上の時差があるため、日が落ちるのは22時を過ぎたくらいです。そのため当地の一般的な勤務時間は9時30分出勤、13時半-15時半まで昼休み、19時半退勤ということでした。
 実はウイグルに行くのは今回で3回目でした。ただ、1回目は85年、2回目は93年ともう30年以上前になります。そのためもちろんですが、ウルムチに昔の面影はまったくなく、地下鉄まで通っているのはびっくりしました。
 高速道路も整備され、サービスエリア、観光地のトイレもきちんと管理されています。昔は砂漠地帯をバスで移動すると、途中の休憩エリアにあるトイレはあまりの汚さに使えず、男女問わず砂漠の茂みで用を足していたのですが…。
 カナス地区は北ウイグル(北疆)と言われている地区になり「天国の真ん中、地上の楽園」といわれているようですが、高地のため植生も豊かで涼しく、砂漠を抜けてここにたどり着くと確かに「天国」と感じるのかもしれません。ただ、冬は零下40度近くになる厳しい環境のため、観光できるのは5月から10月の短期間ということでした。
 カナスの風景はもちろん、その道中の砂漠、地平線まで続く耕作地の風景も素晴らしかったです。
 ウイグルは広いので、機会をみつけて次は南疆に行きたいと思っています。

 

永野


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