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海域に設置された電子機器について漁民が通報した事例

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2023年07月06日

  中国《反スパイ法》に関する理解を深めていただくため、中国の政府機関から公表されている事例を紹介していきます。     
 今回は、海域に設置された電子機器について漁民が通報した事例をご紹介します。

【事例】

南シナ海域で疑わしい電子設備を発見

   2021年6月、広州の会社経営者である徐さんは、「友人と漁船で南シナ海の小島に釣りに出かけた際、岩礁で疑わしい電子装置を拾った。外国のマークがついており、内部には電子回路のマザーボードと信号発射装置が搭載されている」と12339に通報した。
 「私は西沙諸島に釣りに行ったのですが、その日、岸から20~30メートル離れた場所に、10センチ程度の厚みの四角い装置が置かれているのが見え、おかしいなと思いました」と、徐さんは記者に語った。この島は無人島で、通常は人が生活していないが、突然現れたこの四角い装置には外国のマークが印刷されており、設計が精密で、防水の筐体を持つばかりか、専門の工具を使わなければ開けるのが難しい特殊なねじで密封されていた。
 我が国の領海にこのような設備があることに対し、徐さんは警戒感を持ち、「4・15」全国民国家安全教育デーで学んだ関連の知識を思い起こして、この四角い装置を持ち去ることに決めた。
 思いがけないことに、徐さんの船が出航してまもなく、アンテナを張り巡らせた外国船が追ってきて、2名の男を乗せたボートを出し、装置を返すよう徐さんに交渉した。
 徐さんの船員は心配し、その装置を捨てるようすすめたが、「これほどに返還を迫るということは何か後ろ暗いところがあるに違いない。装置を渡すわけにはいかない!」と、徐さんが船員に速度をあげさせたところ、相手は中国海軍の基地に近づくまで数十時間にわたり追ってきて、その後そっと離れていった。
 広州に戻った徐さんが装置を開いてみると、中にはSIMカードと複数の電池が入っており、外部に信号を発することができるようになっていた。徐さんは自分の推測が間違いないと確信し、すぐに電池を抜くと、12339に通報した。
 広東省国家安全機関が検査したところ、この装置は某国が中国海域で不法な信号収集・発信を行なうための専用装置であったが、中国の領土の安全、海洋の安全を脅かすおそれがあったこの危険な事件は、適時に阻止された。
 「国の安全がこれほど身近なものだとは思っていなかった」。この事件を経験して、徐さんが一番に感じていることは、国家安全の知識をよく学び、周囲の人々に広め、みんなの国家安全意識を高めていくことだという。
 広東省国家安全機関は、徐さんに褒賞を与えた。
 
原文出典:
http://www.chinapeace.gov.cn/chinapeace/c100055/2022-04/15/content_12616694.shtml 
(2022-04-15 南方+)

● 信号を発信する設備については随意に設置することがふさわしくない場合があります。
● 敏感な海域における活動については、事前に中国の関係政府機関へ問合せをすることなども検討した方がよい場合がありそうです。
 

>>> 反スパイ法事例集

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