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【ミニコラム 第49号】チベット旅行

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2024年03月01日


 春節にはチベット旅行に行ってきました。昨夏にチベット旅行に行ったばかりだったのですが、前回は青蔵鉄道に乗って、ラサを目指すのが第一目的だったのですが、今回のチベット旅行は、ラサはスルーし、聖なる山と言われているカイラス山(標高6656m、信仰の山であり、登頂許可が下りないため、現在でも未踏峰)周辺観光とチョモランマのベースキャンプ(観光用ベースキャンプで標高5200m、登山用のベースキャンプは登山許可がなければ入れない)まで行くのが目的でした。
 ただ、出発1週間前にガイドから、カイラス山が所在するアリ地区への入境について旅行局の許可はおりたが、軍区の許可がおりないため行けなくなったという連絡が入り、カイラスに行く予定であった3日間はラサ市内に宿泊し、周辺のお寺をいくつか回る日程に変更になりました。後でガイドから聞いたところでは、アリ地区はインドと国境を接する地域であるため、政情によってすぐに閉鎖されるということでした。

 実はガイドが昨夏のツアー時のガイドと同じ人だったため、なるべく前回、訪問したお寺とは別なところに行きたいとリクエストし、いくつかのお寺を回ったのですが、そのなかで一番印象深かったのは、ラサから車で3時間近くいったところにある鳥葬が行われるお寺(ディクンティル寺(直貢梯寺)、標高4200m)でした。当日は春節(チベット歴の春節は旧暦の春節とは時期が異なるらしいのですが、2024年は同じ時期に重なったようです。)期間であったため、鳥葬自体は行われていないだろうということだったのですが、私たちが鳥葬場にたどり着いた(標高が高く、ラサについて2日目で体がまだ順応しきれていないため、ここでの山道と階段は非常にきつかったです。)ときには、たくさんの大鷲が鳥葬台に残っており、周辺をお坊さんが掃除をしていました。ガイド曰く、今、鳥葬が終わったばかりでまだたくさんの大鷲が残っているいうことでした。鳥葬場の周辺ではチベットの人たちのいくつかのグループが円陣を組んで座り、お茶を飲んだりしていたのですが、日本のお墓参りと一緒で、ここで鳥葬された人の家族がこの場所にきて故人を偲んでいるということでした。
 今回の旅行では、11か所のお寺を訪れ、そのほとんどがあまり外国の観光客が訪れないお寺だったのですが、チベット地区のラサ市内以外のお寺は外国人が参観する場合にはお寺ごとに許可を取らなければならず、その手続きが面倒だということもあり、通常のツアー旅程には組み入れられないお寺だというということでした。今回はガイドが骨を折ってくれたおかげでいろいろなお寺を参観することできましたが、どのお寺もチベット族の多くの参拝者がいて、熱心にお祈りし、お供えを行っています。ところでチベット教のお寺の仏様や仏塔、霊塔の周りは1元、5角の紙幣が散乱し、溢れています。この紙幣は日本でいうお賽銭なのですが、本当に手当たり次第といってもいいほどお賽銭の紙幣を置いていきます。ちなみにチベットではコインの貨幣は流通しておらず、紙幣のみです。また、お供えはお金だけではなく、バターもお供えしています。チベット教のお寺はバターキャンドルが燈されており、そのバターキャンドルにバターを継ぎ足すようにお供えしていきます。昔は自分の家で作ったバターをお供えしてたようですが、最近は門前にお供え用のバターが売られており、それを買っている人がほとんどのようです。
 私がチベットのお寺で一番、興味を惹かれているのが、仏様よりも曼荼羅に描かれた地獄絵図です。その悲惨な地獄絵図をみると誰でも今世では悪いことはしないほうがいいと思われると思います。
(次週のコラムに続きます)
 

永野


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