キャスト中国ビジネス

【ミニコラム 第167号】「対口支援」という支援のかたち

メールマガジン
2026年08月06日


 令和8年熊本地震に関するニュースを見ていて、「対口支援」という言葉を目にしました。

 日本語では「たいこう支援」と読むようですが、中国語を読む機会が多いせいか、私は反射的に「duìkǒu(ドゥイコウ)支援」と読んでしまいました。

 対口支援とは、被災した自治体ごとに支援を担当する自治体を割り当て、継続的に支える方式のことで、「カウンターパート方式」とも呼ばれています。発災直後だけでなく、その後の復旧・復興まで、同じ自治体が継続して支援する仕組みです。

 調べてみると、2008年の中国・四川大地震後の復興で行われた「対口支援(对口支援)」が、日本の自治体支援にも参考にされていることを知りました。東日本大震災でも、自治体同士を組み合わせる方式で支援が行われたそうです。

 もう一つ気になったのは、「対口」という言葉そのものです。

 日本語と中国語の間では、昔から多くの言葉が行き来してきました。ただ、最近、日本語に入ってくる新しい言葉は英語由来のものが目立つだけに、中国語の「対口」が公的な場面で使われているのは、少し珍しく感じます。

 「カウンターパート」よりも短く、意味を知ると、支援する自治体と被災自治体を組み合わせる仕組みによく合った言葉だと思います。

 今のところ、私の入力システムでは「たいこう」と打っても「対口」とは変換されません。いつか普通に変換候補に出てくるほど、この言葉が広く知られるようになるのでしょうか。

 言葉がこれからどこまで広がるかは分かりませんが、こうした支援の仕組みが被災地を着実に支え、一日も早い復旧・復興につながることを願っています。
 


 >>> コラム 
 

最新関連コンテンツ