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【ミニコラム 第131号】春節の「調整休暇」は“福利”それとも“負担”?

メールマガジン
2025年11月07日


 先日、同僚から「中国の国務院のサイトに2026年の祝日スケジュールが出たら教えて」と頼まれました。新しいカレンダーを作るためだそうです。私は「心配しなくても大丈夫。発表されたら毎年ネットでトレンド入りするから、絶対に見逃さないよ」と答えました。
 そして11月4日、「2026年の一部の祝休日手配に関する通知」が国務院弁公庁から発表されると、予想どおり大きな話題に。なかでも「史上最長の春節休暇」というフレーズが、すぐに検索トレンドのトップに浮上しました。
 通知によると、2026年の春節休暇は2月15日(旧暦12月28日・日曜日)から23日(旧暦1月7日・月曜日)までの9日間。代わりに2月14日(土)と28日(土)は出勤日となります。
 「9連休」と聞くと長いようですが、実際は春節の法定4日間がちょうど月曜から木曜に当たるため、前後の週末を調整して“つなげた”結果にすぎません。この「調整で長期休暇をつくるやり方」が、今年も「福利か、それとも負担か」と議論を呼んでいます。
 もっとも、こうした“調整休暇論争”はもはや年中行事のようなもの。とはいえ、観光業界ではすでに「超大型連休が旅行需要を押し上げる」との見方が定着しています。
 旅行予約サイト「Trip.com(携程)」のデータによれば、通知発表直後から「2026年春節」「海外旅行」「長距離旅行」などの検索件数が前週比で2倍以上に急増したとか。2026年の春節シーズン、旅行市場はかなりのにぎわいを見せそうです。
本文で触れたカレンダーは、今年も中国ビジネス会員企業の皆さまへお届けする予定です。お手元に届くのをどうぞお楽しみに。
 

三石


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