各省、自治区及び直轄市の高級人民法院、解放軍の軍事法院並びに新疆ウイグル自治区の高級人民法院生産建設兵団分院に通知する。
　　ここに、最高人民法院の「当面の情勢において民商事契約紛争事件を審理することに係る若干の問題に関する最高人民法院の指導意見」を貴院らに対し印刷・発布するので、当該地の実情を考慮し、具体化を誠実に貫徹されたい。
　　目下、世界金融危機の蔓延により引き起こされた対立及び紛争が司法分野において既に顕著な反映をみせており、民商事事件、特に企業経営に関連する民商事契約紛争事件が大幅な増長傾向にある。これと同時に、マクロ経済の情勢変化により引き起こされたいろいろな新たな裁判実務問題が出現している。人民法院が国の経済発展戦略及び「成長の保持、人民生活の保障、安定化の保護」の要求をめぐり、「裁判に立脚し、大局を心に留め、協力して問題を打開し、困難な局面を協力して克服する」という指導方針を堅持し、大局のための奉仕及び人民のための司法という理念を堅固に確立し、これらの民商事裁判実務においてマクロ経済の情勢変化と密接に関連する普遍的問題及び重点問題を誠実に研究し、かつ、遅滞なく解決し、対立及び紛争を有効に解決することは、民商事裁判部門による金融危機対応業務における重要任務であるばかりでなく、誠実な市場取引秩序を維持・保護し、公平な法治の投資環境を保障し、公平に紛争を解決し、かつ、市場の信頼を高める等について重要な意義を有する。ここに、人民法院が当面の情勢において民商事契約紛争事件を審理する中での若干の問題について、次の意見を提出する。

1、目下の市場主体の間の製品取引及び資金の回転には、原料価格の激しい変動、市場ニーズ関係の変化及び流動資金の不足等のいろいろな要素の影響により多くの紛争が発生している。一部の当事者が訴訟において情勢変...