第13期全国人民代表大会第4回会議において「全国人民代表大会組織法」について次のような改正をすることを決定した。
一、次の一章を追加し、第1章「総則」とし、第1条から第7条を含む。
二、次の一条を追加し、第1条とする「全国人民代表大会及びその常務委員会の組織及び業務制度を健全化し、これらが職権を行使するのを保障し、及び規範化し、人民代表大会制度を堅持し、及び完全化し、かつ、人民が主役であることを保証するため、憲法に基づき、この法律を制定する。」。
三、次の一条を追加し、第2条とする「全国人民代表大会は、最高の国家権力機関であり、その常設機関は、全国人民代表大会常務委員会である。」。
四、次の一条を追加し、第3条とする「全国人民代表大会及びその常務委員会は、中国共産党による指導を堅持し、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、『3つの代表』の重要思想、科学的発展観及び習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想を指導とし、憲法及び法律の規定により職権を行使する。」。
五、次の一条を追加し、第4条とする「全国人民代表大会は、民主的選挙によって選出され、人民に対し責任を負い、人民の監督を受ける。
「全国人民代表大会及びその常務委員会は、全過程が民主的であることを堅持し、始終人民と密接な連絡を保持し、人民の意見及び建議を傾聴し、人民の意志を体現し、人民の権益を保障する。」。
六、次の一条を追加し、第5条とする「全国人民代表大会及びその常務委員会は、国の立法権を行使し、重大事項を決定し、憲法及び法律の実施を監督し、社会主義法制の統一、尊厳及び権威を維持保護し、社会主義法治国家を建設する。」。
七、次の一条を追加し、第6条とする「全国人民代表大会及びその常務委員会は、民主集中制の原則を実行し、民主を十分に発揚させ、職権を集団行使する。」。
八、次の一条を追加し、第7条とする「全国人民代表大会及びその常務委員会は、対外往来を積極的に展開し、各国議会並びに国際及び地区議会組織との交流及び合作を強化する。」。
九、第1条を第8条に改め、次のように改める「全国人民代表大会の各期の任期は、5年とする。
「全国人民代表大会会議は、毎年1回開かれ、全国人民代表大会常務委員会がこれを招集する。全国人民代表大会常務委員会が必要と認めた場合、又は5分の1以上の全国人民代表大会代表が提議した場合には、全国人民代表大会会議を臨時に招集することができる。」。
十、第5条を第11条に改め、第2項を次のように改める「議長団及び秘書長の名簿草案は、全国人民代表大会常務委員会委員長が会議においてこれを提出し、常務委員会会議における審議採択を経た後に、予備会議に提出する。」。
十一、第6条を第12条に改め、第2項を第3項に改め、次のように改める「議長団は、議長団成員若干名を推薦して各回の大会の全体会議の執行議長をそれぞれ担任させ、かつ、そのうちの1名を指定して全体会議の主宰者を担任させる。」。
十二、第7条を第13条に改め、次のように改める「全国人民代表大会会議には、秘書処を設立する。秘書処は、秘書長及び副秘書長若干名によりこれを構成する。副秘書長の候補者は、議長団がこれを決定する。
「秘書処は、秘書長の指導の下、議長団が付託する事項を取り扱い、会議の日常的事務業務を処理する。副秘書長は、秘書長の業務に協力する。」。
十三、次の一条を追加し、第14条とする「議長団は、次に掲げる事項を処理する。
「（一）会議の議事日程に基づき会議日程を決定すること。
「（二）会議期間において代表が議案を提出する締切時間を決定すること。
「（三）議案処理意見に関する報告を聴取し、及び審議し、会議期間において提出された議案を会議の議事日程に組み入れるか否かを決定すること。
「（四）各議案並びに報告審議及び審査状況に関する秘書処及び関係する専門委員会の報告を聴取し、及び審議し、議案並びに決定草案及び決議草案について会議の表決を要請するか否かを決定すること。
「（五）国家機構構成人員の候補者名簿に関する議長団常務主席の説明を聴取し、会議において選挙された国家機構構成人員の候補者を指名し、法定手続により正式候補者名簿を確定すること。
「（六）会議における選挙及び任命決定にかかる弁法草案を提出すること。
「（七）会議において選挙され、又は任命が決定された国家機構構成人員の憲法への宣誓を組織すること。
「（八）議長団が処理するべきその他の事項」。
十四、次の一条を追加し、第15条とする「議長団常務主席は、議長団に審議を要請する予定の事項について、秘書処及び関係する専門委員会の報告を聴取し、議長団に対し建議を提出する。
「議長団常務主席は、会議日程について必要な調整をすることができる。」。
十五、第9条を第16条に改め、次のように改める「全国人民代表大会議長団、全国人民代表大会常務委員会、全国人民代表大会各専門委員会、国務院、中央軍事委員会、国家監察委員会、最高人民法院及び最高人民検察院は、全国人民代表大会に対し全国人民代表大会の職権の範囲内に属する議案を提出することができる。」。
十六、第10条を第17条に改め、次のように改める「1つの代表団又は30名以上の代表の連名は、全国人民代表大会に対し全国人民代表大会の職権の範囲内に属する議案を提出することができる。」。
十七、第13条を第18条に改め、次のように改める「全国人民代表大会常務委員会委員長、副委員長、秘書長及び委員の候補者、中華人民共和国主席及び副主席の候補者、中央軍事委員会主席の候補者、国家監察委員会主任の候補者、最高人民法院院長並びに最高人民検察院検察長の候補者については、議長団が指名し、各代表団の検討・協議を経て、その後に議長団が多数代表の意見に基づき正式候補者名簿を確定する。」。
十八、第15条を第20条に改め、次のように改める「全国人民代表大会議長団、3つ以上の代表団又は10分の1以上の代表は、全国人民代表大会常務委員会の構成人員、中華人民共和国主席及び副主席、国務院及び中央軍事委員会の構成人員、国家監察委員会主任、最高人民法院院長並びに最高人民検察院検察長に対する罷免案を提出することができ、議長団が大会の審議を要請する。」。
十九、第16条を第21条に改め、次のように改める「全国人民代表大会会議の期間において、1つの代表団又は30名以上の代表の連名は、国務院及び国務院の各部門、国家監察委員会、最高人民法院並びに最高人民検察院に対する質疑案を書面により提出することができる。」。
二十、次の一条を追加し、第22条とする「全国人民代表大会常務委員会は、全国人民代表大会に対し責任を負い、かつ、業務を報告する。
「全国人民代表大会常務委員会の各期の任期は、全国人民代表大会の各期の任期と同一とし、次期全国人民代表大会が新たな常務委員会を選出するまで職権を行使する。」。
二十一、第23条第3項を次のように改める「常務委員会の構成人員は、国の行政機関、監察機関、裁判機関及び検察機関の職務を担任してはならない。上記の職務を担任するにあたっては、常務委員会に対し常務委員会の職務を辞さなければならない。」。
二十二、第25条第（一）号を次のように改める「（一）常務委員会の各回の会議の会期を決定し、会議の議事日程草案を作成し、必要な際には会議の議事日程の調整にかかる建議を提出すること。
次の二号を追加し、第（三）号及び第（四）号とする「（三）議案並びに決定草案及び決議草案について常務委員会全体会議の表決を要請するか否かを決定し、一時的に表決に付さない場合について、更なる処理意見を提出すること。
「（四）常務委員会の年度業務要点、立法業務計画、監督業務計画、代表業務計画、専門項目業務規画及び業務規範性文書等を採択すること。」。
二十三、第26条第2項を次のように改める「代表資格審査委員会の主任委員、副主任委員及び委員の候補者については、委員長会議が常務委員会構成人員の中から指名し、常務委員会が任免する。」。
二十四、第28条1項を次のように改める「常務委員会には、法制業務委員会、予算業務委員会その他の設立することが必要な業務委員会を設立する。」。
次の一項を追加し、第3項とする「香港特別行政区基本法委員会及びマカオ特別行政区基本法委員会の設立、職責及び構成人員の任免については、関係する法律及び全国人民代表大会の関係する決定の規定による。」。
二十五、第32条を第29条に改め、次のように改める「委員長会議、全国人民代表大会各専門委員会、国務院、中央軍事委員会、国家監察委員会、最高人民法院、最高人民検察院又は常務委員会の構成人員の10名以上の連名は、常務委員会に対し常務委員会の職権の範囲内に属する議案を提出することができる。」。
二十六、第33条を第30条に改め、次のように改める「常務委員会の会議期間において、常務委員会構成人員の10名以上の連名は、常務委員会に対し国務院並びに国務院の各部門、国家監察委員会、最高人民法院及び最高人民検察院に対する質疑案を書面により提出することができる。」。
二十七、次の一条を追加し、第31条とする「常務委員会は、全国人民代表大会の閉会期間において、国務院総理の指名に基づき、国務院のその他の構成人員の任免を決定することができ、中央軍事委員会主席の指名に基づき、中央軍事委員会のその他の構成人員の任免を決定することができる。」。
二十八、次の一条を追加し、第32条とする「常務委員会は、全国人民代表大会の閉会期間において、委員長会議又は国務院総理の要請に基づき、国務院のその他の個々の構成人員の職務の取消しを決定することができ、中央軍事委員会主席の要請に基づき、中央軍事委員会のその他の個々の構成人員の職務の取消しを決定することができる。」。
二十九、第35条を第34条に改め、第1項を次のように改める「全国人民代表大会には、民族委員会、憲法及び法律委員会、監察及び司法委員会、財政経済委員会、教育科学文化衛生委員会、外事委員会、華僑委員会、環境及び資源保護委員会、農業及び農村委員会、社会建設委員会及び全国人民代表大会が設立することが必要であると認めるその他の専門委員会を設立する。各専門委員会は、全国人民代表大会の指導を受け、全国人民代表大会の閉会期間においては、全国人民代表大会常務委員会の指導を受ける。」。
第3項を次のように改める「各専門委員会の主任委員、副主任委員及び委員の候補者については、議長団が代表の中から指名し、全国人民代表大会会議において表決し採択する。大会閉会期間において、全国人民代表大会常務委員会は、専門委員会の副主任委員及び委員を任免することができ、委員長会議が指名し、常務委員会会議において表決し採択する。」。
三十、次の一条を追加し、第35条とする「各専門委員会の各期の任期は、全国人民代表大会の各期の任期と同一であり、次期の全国人民代表大会において新たな専門委員会が選出されるまで職責を履行する。」。
三十一、第37条第1項第（二）号を次のように改める「（二）全国人民代表大会議長団又は全国人民代表大会常務委員会に対し全国人民代表大会又は全国人民代表大会常務委員会の職権の範囲内に属する、当該委員会に関係する議案を提出し、法律草案その他の議案草案の起草を組織すること。」。
次の四号を追加し、第（三）号から第（六）号とする「（三）全国人民代表大会常務委員会の専門項目業務の聴取及び審議にかかる報告に関係する具体的な業務を引き受けること。
「（四）全国人民代表大会常務委員会の法律執行検査の具体的な組織・実施業務を引き受けること。
「（五）全国人民代表大会常務委員会の専門テーマの質疑に関係する具体的な業務を引き受けること。
「（六）全国人民代表大会常務委員会業務の手配に従い、国務院の関係部門並びに国家監察委員会、最高人民法院及び最高人民検察院の専門テーマの総括報告を聴取し、建議を提出すること。
第（三）号を第（八）号に改め、次のように改める「（八）全国人民代表大会常務委員会が付託した、憲法及び法律に抵触すると認められる国務院の行政法規、決定及び命令、国務院の各部門の命令、指示及び規則、国家監察委員会の監察法規、省、自治区、直轄市及び区を設ける市並びに自治州の人民代表大会及びその常務委員会の地方性法規及び決定、決議、省、自治区、直轄市及び区を設ける市並びに自治州の人民政府の決定、命令及び規則、民族自治地方の自治条例及び単独条例、経済特区の法規並びに最高人民法院及び最高人民検察院の具体的な法律適用問題にかかる解釈を審議し、意見を提出すること。
第（四）号を第（九）号に改め、第（五）号を第（七）号に改める。
次の三号を追加し、第（十）号から第（十二）号とする「（十）代表の建議、批判及び意見を検討・処理し、関係する建議、批判及び意見の督促・処理業務に責任を負うこと。
「（十一）全国人民代表大会常務委員会の手配に従い対外往来を展開すること。
「（十二）全国人民代表大会及びその常務委員会が処理を付託するその他の業務」。
三十二、第37条第2項を第38条に改め、次のように改める「民族委員会は、民族団結の強化にかかる問題について調査研究をし、建議を提出することができ、自治区が全国人民代表大会常務委員会に報告して認可を要請する自治区の自治条例及び単独条例を審議し、全国人民代表大会常務委員会に対し報告を提出する。」。
三十三、第37条第3項を第39条に改め、次のように改める「憲法及び法律委員会は、憲法の実施の推進、憲法の解釈の展開、合憲性審査の推進、憲法監督の強化、憲法宣伝への協力等の業務の職責を引き受ける。
「憲法及び法律委員会は、全国人民代表大会又は全国人民代表大会常務委員会に対し提出された法律草案及び関係する法律問題の決定草案を統一審議し、その他の専門委員会は、関係する法律草案について憲法及び法律委員会に対し意見を提出する。」。
三十四、次の一条を追加し、第40条とする「財政経済委員会は、国務院が提出する国民経済及び社会発展計画草案、規画綱要草案、中央及び地方予算草案、中央決算草案及び関連報告並びに調整方案について審査をし、初歩審査意見及び審査結果報告を提出する。その他の専門委員会は、関係する草案及び報告について財政経済委員会に対し意見を提出する。」。
三十五、第41条を第44条に改め、次のように改める「全国人民代表大会代表は、原選挙単位及び人民と密接な連絡を保持しなければならず、原選挙単位の人民代表大会会議に列席することができ、多種の方式を通じて、人民の意見及び要求を聴取し、及び反映させ、人民への奉仕に努め、全過程民主における役割を十分に発揮する。」。
三十六、次の一条を追加し、第45条とする「全国人民代表大会常務委員会並びに各専門委員会及び業務委員会は、代表と密接な連絡を保持し、代表の意見及び建議を聴取し、代表の法による職責履行を支持し、及び保障し、各業務に対する代表の参与を拡大し、代表の役割を十分に発揮させなければならない。
「全国人民代表大会常務委員会は、常務委員会構成人員並びに各専門委員会及び業務委員会連絡代表の業務メカニズムを確立して健全化する。
「全国人民代表大会常務委員会の事務取扱機構及び業務機構は、代表による職責履行のためサービスの保障を提供する。」。
三十七、第21条を第46条に改め、次のように改める「全国人民代表大会代表が全国人民代表大会又は全国人民代表大会常務委員会に対し提出した各分野の業務に対する建議、批判及び意見については、全国人民代表大会常務委員会の事務取扱機構が関係機関及び組織に付託し、処理を検討させ、かつ、回答に責任を負わせる。
「全国人民代表大会代表が提出した建議、批判及び意見について、関係機関及び組織は、代表と連絡・意思疎通し、意見を十分に聴取し、関係状況を説明し、誠実に検討・処理し、遅滞なく回答をしなければならない。
「全国人民代表大会の関係する専門委員会及び常務委員会の事務取扱機構は、業務の取扱いに対する督促検査を強化しなければならない。常務委員会の事務取扱機構は、1年ごとに常務委員会に対し代表の建議、批判及び意見の処理状況を報告し、かつ、公開をする。」。
三十八、第2条、第8条、第11条、第12条、第17条から第20条、第22条、第29条から第31条、第45条及び第46条を削除する。