キャスト中国ビジネス

キャストグローバル中国ビジネスメールマガジン 2023/6/5 vol.816

メールマガジン
2023年06月05日

□■ 2023/6/5 vol.816          
■□ メールマガジン          
□  by https://castglobal-china.biz/ 




 こんにちは。キャストグローバルの三石です。  

 法制網で「そんなことある!? 出勤中に借家がまさかの斎場に...」という記事を目にしました。
 記事によれば、上海市松江区に部屋を借りて住んでいる王さん(女性)は、出勤途中に家主から電話を受け、「あの部屋を葬儀で使うので、数日間ホテルに行ってもらえないか」と言われました。王さんが急いで家に戻ってみると、部屋には祭壇が据えられ、ご老人の棺がおかれていて、弔問に訪れた親族までいたため、ショックを受けました。家主からの電話は、相談ではなく、一方的な通知だったのです。びっくりした王さんは一時的にホテルに泊まりましたが、その後は怖くて住み続けられなくなり、家主を訴えて、賃貸契約の解除、保証金と前払い家賃の返還、契約違約金、ホテル代、休業補償費、精神的苦痛による慰謝料として、合計4万元の支払いを求めました。
 家主の主張は、「家は自分の所有物であり、地元の習慣によれば、高齢者がなくなった場合、葬儀の前の数日間、元の住居に安置しなければならない。王さんのホテル費用だけは補償する意思があるが、王さんが賃貸契約を解除する場合、自身には契約違反の責任がない」というものでした。
 上海松江裁判所の裁判官は、賃貸契約の履行中、王さんは住宅に対し合法的な占有と使用の権利を有しており、家主が無断で部屋に侵入し、故人の遺体を安置したことは、基本的な契約違反を構成し、一定の精神的損害を構成するめ、契約は当然に解除され、相応の損失を補償すべきと判断しました。裁判官の諭告と意思疎通の後、王さんと家主は平和的に契約を解除し、家主は王さんに保証金と前払い家賃を返還したうえで、その場で8000元余りを補償しました。
 ここの事件の根本的な原因は、家主の法的意識が弱く、借主のプライバシー権や借家利用権を侵害したことです。現代社会、特に大都市圏では、家を借りる行為はごく一般的なものになっています。入居者が自身の安全やプライバシーを守るためには、賃貸契約締結の最初の段階で、物件の鍵のシリンダー交換を家主に交渉するのがベターな方法かもしれません。また、家主の立場からすると、借主が損害を認めないというような事態を避けるために、部屋を貸す前に元の家具や内装の現状を写真に撮っておくことが重要でしょう。 
 

 バックナンバー 

では、キャストグローバル中国ビジネスメールマガジン第816号をお送りいたします。         
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【目次】       

[1]  「反スパイ法」事例更新
[2]  キャスト·ウィークリー·ニュース
[3]  週刊!新法令速報       
[4]  法令対訳更新   
[5]  先週のアクセスランキング(会員向け)       
[6]  キャストグローバル専門家ブログ         
[7]  キャストグローバルグループサービスのご案内         

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[1]  「反スパイ法」事例更新       
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コンサルティング名目での情報取集活動に関する処罰事例

事例集はこちらから   

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[2]  キャスト·ウィークリー·ニュース       
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執筆者:金藤 力                                       
弁護士法人キャストグローバル 日本国弁護士・中小企業診断士    
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反スパイ法の改正について①
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1.はじめに  
 
 日本でも報道される機会が多い中国「反スパイ法」について、2023年4月26日に改正法が公布され、2023年7月1日から施行予定となっている(以下「改正法」という)。
 日本企業で働く方々にとって、中国の「反スパイ法」をめぐっては、日本国内での事業活動においてはあまり意識されることがないテーマであることもあってか、理解しづらい部分があり、実際に複数の逮捕・処罰事例も発生している。在中国日本大使館が発行している「安全の手引き」でも、特に項目を設けてスパイ行為に関する注意喚起が行われているところである【1】…

 全文はこちらから   

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[3]  週刊!新法令速報(※2023/6/5まで無料公開※)       
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◆中央法規
「北京市中関村国家自主イノベーションモデル区建設科学イノベーション金融改革試験区総体方案」の印刷発布に関する中国人民銀行、発展改革委員会、科学技術部、工業及び情報化部、財政部、銀保監会証監会、外貨局及び 知的財産権局の通知
中国人民银行 发展改革委 科技部 工业和信息化部 财政部 银保监会证监会 外汇局 知识产权局关于印发《北京市中关村国家自主创新示范区建设科创金融改革试验区总体方案》的通知
発布機関:銀発[2023]98号 
発布日:2023年5月16日
原文:
http://www.pbc.gov.cn/zhengwugongkai/4081330/4406346/4693549/4892823/index.html 
説明:ベンキャーキャピタル機構が科学技術イノベーション会社の社債、デッド・ファイナンス商品の発行等の方式を通じて融資することを支持する。募集資金は、これを専ら科学技術イノベーション分野の持分投資に用いる。私募持分譲渡プラットフォームを建設し、S基金(Secondary Fund)の発展を推進し、私募持分及びベンチャーキャピタルの退出ルートを拡大する。経常項目外貨業務の手続を最適化し、外国籍人材のため一部の経常項目下の外貨業務便利化サービスを提供する。試験区の科学技術イノベーション型企業に更に多くのクロスボーダー金融選択権を付与することを模索し、中小グループ会社のクロスボーダー資金集中運営管理企業資格の条件を適当に引き下げる。

 その他の速報はこちらから   

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[4] 法令対訳更新情報(会員向け)       
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増値税電子専用発票の電子化管理及び操作に関係する問題に関する財政部会計司、国家档案局経済科学技術档案業務指導司、国家税務総局貨物及び労務税司の回答

「証書・許可証の分離」改革を深化させ市場主体の発展活力をより一層活性化させることに関する国務院の通知

 掲載法令5000件以上!法令データベースはこちら       

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[5] 先週のアクセスランキング(会員向け)       
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1. 観測機器などの設置をめぐる処罰事例
2. 情報収集活動の目的が政治的な事項にかかわる場合の処罰事例
3. 郊外を外国人が訪れるときに注意したい事項に関する処罰事例
4. 市民に向けての注意事項 
5. 国の原子力発電に関する秘密の漏洩に関する処罰事例

会員限定記事をお読みになりたい方は、お試しIDを1週間無料でお試しください。

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[6] キャストグローバル専門家ブログ      
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【第572回】 男性市場を開拓したRIOのKOCコラボ    
ストロング系缶チューハイがSNSで大バズリ

 中国では近年、適度にアルコールを楽しむ「微醺」(ほろ酔いの意)が、若者を中心にライフスタイルとして定着しつつあるようです。

 「悦己」と呼ばれる自分を悦ばすための消費トレンドを背景に、飲酒を楽しむ若者や女性が増加。無店舗型のネットスーパー(ダークストア)の叮咚買菜(ディンドン)も…

 全文はこちらへ      

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★村尾龍雄弁護士      
 

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[7] キャストグローバルグループサービスのご案内     
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