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【公布日】2004.03.14

【施行日】2004.03.14

【公布機関】第10期全国人民代表大会第2回会議

日本語訳文

中華人民共和国憲法(2004年)

1982年12月4日第5期全国人民代表大会第5回会議により採択、同日公布・施行
1988年4月12日第7期全国人民代表大会第1回会議により改正採択、同日公布・施行
1993年3月29日第8期全国人民代表大会第1回会議により改正採択、同日公布・施行
1999年3月15日第9期全国人民代表大会第2回会議により改正採択、同日公布・施行
2004年3月14日第10期全国人民代表大会第2回会議により改正採択、同日公布・施行

 中国は、世界でも最も古い歴史を持つ国の1つである。中国の各民族人民は、輝かしい文化を共同で作り上げており、また、栄誉ある革命の伝統を有している。
  1840年以降、封建的な中国は、徐々に半植民地・半封建的な国家に変化していった。中国人民は、国家の独立、民族の解放及び民主と自由のために、先人のしかばねを乗り越えて突き進むという勇敢な戦いを続けてきた。
  20世紀、中国では、天地を覆すような偉大な歴史的変革が起こった。
  1911年、孫中山先生の指導する辛亥革命は、封建帝制を廃止し、中華民国を創立した。しかし、帝国主義と封建主義に反対する中国人民の歴史的任務は、まだ完了していなかった。
  1949年、毛沢東主席を指導者とする中国共産党は、中国の各民族人民を導き、長期にわたる困難かつ複雑な武装闘争その他の形態の闘争を経た後に、ついに帝国主義、封建主義及び官僚資本主義による支配を覆して、新民主主義革命という偉大な勝利を勝ち得て、中華人民共和国を樹立した。この時から、中国人民は、国家の権力を掌握して、国家の主人になった。
  中華人民共和国の成立後、我が国の社会は、新民主主義から社会主義への移行を段階的に実現していった。生産手段私有制の社会主義的改造は既に達成され、人が人を搾取する制度は消滅しており、社会主義制度が確立している。そして、労働者階級の指導する、労農同盟を基礎とする人民民主独裁は、実質的にはプロレタリア独裁であるが、強固になり、発展した。中国人民及び中国人民解放軍は、帝国主義及び覇権主義による侵略、破壊及び武力挑発に打ち勝ち、国家の独立と安全を守り、国防を強化した。経済建設においては、大きな成果を収め、独立した、比較的に整った社会主義の工業体系がほぼ形成されており、農業生産も著しく向上した。教育、科学、文化等の事業は、大きな発展を遂げ、社会主義思想の教育では、顕著な成果を収めた。広範な人民の生活は、大きく改善された。
  中国の新民主主義革命の勝利と社会主義事業の成果は、中国共産党が中国の各民族人民を指導して、マルクス・レーニン主義及び毛沢東思想の手引きの下に、真理を堅持し、誤りを是正し、多くの困難と危険に打ち勝って獲得したものである。我が国は、長期にわたり社会主義初級段階にあるだろう。国の根本的任務は、中国的特色の社会主義という道に沿って、力を集中させて社会主義現代化建設をすることにある。中国の各民族人民は、引き続き中国共産党の指導の下に、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論及び「3つの代表」の重要思想に導かれて、人民民主独裁を堅持し、社会主義の道を堅持し、改革開放を堅持し、社会主義の各種制度を不断に完全化し、社会主義市場経済を発展させ、社会主義的民主主義を発展させ、社会主義的法制度を健全化し、自力更生し、刻苦奮闘して、着実に工業、農業、国防及び科学技術の現代化を実現し、物質文明、政治文明及び精神文明の調和のとれた発展を推進し、我が国を富強、民主的かつ文明的な社会主義国家として建設する。
  我が国では、搾取階級は階級としては既に消滅しているが、階級闘争はなお一定の範囲で長期にわたり存在するであろう。中国人民は、我が国の社会主義制度を敵視し、及び破壊する国内外の敵対勢力及び敵対分子と必ず闘争しなければならない。
  台湾は、中華人民共和国の神聖な領土の一部である。祖国統一の大業を成し遂げることは、台湾の同胞を含む全中国人民の神聖な責務である。
  社会主義の建設という事業は、必ず労働者、農民及び知識分子に依拠し、結集可能なすべての力を結集させなければならない。長期にわたる革命と建設の過程で、中国共産党が指導し、各民主党派及び各人民団体が参加する、社会主義労働者、社会主義事業の建設者並びに社会主義を擁護し、及び祖国の統一を擁護する愛国者のすべてを1つにまとめた広範な愛国統一戦線が、既に結成されている。この統一戦線は、引き続き強固となり、発展するであろう。中国人民政治協商会議は、広範な代表性を持つ統一戦線の組織として、これまで重要な歴史的役割を果たしてきたが、今後、国家の政治生活、社会生活及び対外的な友好活動において、また、社会主義現代化建設を進め、国家の統一と団結を守る闘いにおいて、より一層その重要な役割を果たしていくであろう。中国共産党の指導する多党合作及び政治協商制度は、長期にわたって存在し、発展するであろう。
  中華人民共和国は、全国の各民族人民が共同で作り上げた統一的多民族国家である。平等、団結及び助け合いの社会主義的民族関係は、既に確立されており、引き続き強化されるであろう。民族の団結を守る闘争の中では、大民族主義、主として大漢族主義に反対する必要があり、また、地方民族主義にも反対する必要がある。国家は、全力を尽くして全国各民族の共同の繁栄を促進する。
  中国の革命及び建設の成果は、世界人民の支持と切り離すことができない。中国の前途は、世界の前途と緊密につながっている。中国は、独立自主の対外政策を堅持し、主権及び領土の完全性の相互尊重、相互不可侵、相互内政不干渉、平等互恵及び平和共存という5つの原則を堅持して、各国との外交関係及び経済、文化交流を発展させる。また、反帝国主義、反覇権主義及び反植民地主義を堅持し、世界各国の人民との団結を強化し、抑圧を受ける民族及び発展途上国による民族独立の獲得及び維持並びに民族経済発展のための正義の闘争を支持して、世界平和を確保し、及び人類の進歩を促進する事業のために努力する。
  この憲法は、中国の各民族人民の奮闘の成果を法の形式により確認し、国の基礎となる制度及び根本的な任務を定めており、国の根本法であり、最高の法的効力を有する。全国の各民族人民、すべての国家機関及び武装勢力、各政党及び各社会団体、並びに各企業・事業組織は、いずれも必ず憲法を根本的な活動の準則とし、かつ、憲法の尊厳を守り、憲法の実施を保証するという責務を負わなければならない。
  

第1章  総綱

第1条  中華人民共和国は、労働者階級の指導する、労農同盟を基礎とする人民民主独裁の社会主義国家である。
  社会主義制度は、中華人民共和国の基礎となる制度である。いかなる組織又は個人も、社会主義制度を破壊す...

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