第14期全国人民代表大会常務委員会第11回会議において「統計法」について次のような改正をすることを決定した。
　　一、第1条を次のように改める「統計業務を科学的かつ有効に組織し、統計資料の真実性、正確性、完全性及び適時性を保障し、統計監督を強化し、国情・国力の理解及び経済社会の高品質の発展への奉仕における統計の重要な役割を発揮させ、かつ、社会主義現代化国家の全面的建設を推進するため、この法律を制定する。」。
　　二、第3条に次の一項を追加し、第1項とする「統計業務については、中国共産党による指導を堅持する。」。
　　三、第5条を次のように改める「国は、統計科学の研究を強化し、経済社会の発展の新たな状況に基づき、科学的で合理的な統計標準及び統計指標体系を健全化し、新たな経済・新たな分野を統計調査の範囲に組み入れ、かつ、統計調査の方法を不断に改良し、統計の科学性を向上させる。
　　「国は、統計情報化建設を計画的に強化し、現代情報技術と統計業務の深い融合を推進し、統計情報の収集、処理、伝送、共有及び保存技術並びに統計データベース体系の現代化を促進する。」。
　　四、次の一条を追加し、第6条とする「国は、システムが完全で、協同が高効率で、拘束に力があり、権威があり信頼できる統計監督体系を構築する。
　　「統計機構は、統計調査制度及び承認を経た計画・手配に基づき、各地区及び各部門による国の重大な経済社会政策措置の徹底・具体化にかかる状況、統計の法定職責の履行にかかる状況等について統計監督をする。」。
　　五、第6条を第7条に改め、第2項を次のように改める「地方各級の人民政府及び県級以上の人民政府の統計機構及び関係部門並びに各単位の責任者は、統計機構及び統計人員が法により収集し、及び整理した統計資料を自ら修正してはならず、方式のいかんを問わず、統計機構及び統計人員並びにその他の機構及び人員に統計資料を偽造し、又は改ざんするよう要求してはならず、下級単位及びその人員又は統計調査対象に虚偽の統計データを記入報告するよう明示し、又は暗示してはならず、法により職責を履行し、又は統計違法行為を拒絶し、若しくは制止する単位及び個人に対し打撃報復してはならない。」。
　　六、次の一条を追加し、第9条とする「地方各級の人民政府及び県級以上の人民政府の統計機構及び関係部門は、国の関係規定に基づき、統計のねつ造及び虚偽の防止及び懲罰を法による事務管理及び法による職務履行にかかる責任範囲に組み入れ、関連する責任制を確立して健全化し、指導幹部の統計業務に対する考査管理を強化し、法により統計のねつ造及び虚偽行為に対し法律責任を追及しなければならない。」。
　　七、第9条を第11条に改め、次のように改める「統計機構及び統計人員は、統計業務において知った国家秘密、業務秘密、商業秘密、個人のプライバシー及び個人情報について、秘密保持しなければならず、これを漏洩し、又は他人に対し不法に提供してはならない。」。
　　八、次の一条を追加し、第20条とする「国は、統一された国民経済計算制度を実施する。
　　「国家統計局は、地区の総生産額の計算業務を統一的に組織し、及び実施する。」。
　　九、第20条を第23条に改め、二項に分け、次のように改める「県級以上の人民政府の統計機構及び関係部門並びに郷及び鎮の人民政府は、国の関係規定に従い統計資料の保存及び管理制度を確立しなければならない。
　　「県級以上の人民政府の統計機構及び関係部門は、統計情報共有メカニズムを確立して健全化し、統計情報の共有の範囲、標準及び手続を明確にする。」。
　　十、第21条を第24条に改め、第1項を次のように改める「国家機関、企業・事業単位その他の組織等の統計調査対象は、国の関係規定に従い、原始記録及び統計台帳を設置し、統計台帳の電子化、デジタル化及び標準化を推進し、統計資料の審査確認、署名、報告送付、档案保存等の管理制度を確立して健全化しなければならない。」。
　　十一、第37条を第40条に改め、二項に分け、次のように改める「地方各級の人民政府及び県級以上の人民政府の統計機構又は関係部門若しくは単位の責任者に次に掲げる行為の1つがある場合には、任免機関若しくは単位又は監察機関が法により処分をし、かつ、県級以上の人民政府の統計機構が通知をする。
　　「（一）統計資料を自ら修正し、又は虚偽の統計データをねつ造する行為
　　「（二）統計機構若しくは統計人員又はその他の機構若しくは人員に統計資料を偽造し、又は改ざんするよう要求する行為
　　「（三）下級単位及びその人員又は統計調査対象に虚偽の統計データを記入報告するよう明示し、又は暗示する行為
　　「（四）当該地方、当該部門又は当該単位に発生した、統計データが事実と重大に異なる状況及び重大な統計違法行為について観察をしない行為
　　「（五）統計をねつ造し、虚偽を弄するその他の行為があったとき。
　　「法により職責を履行し、又は統計違法行為を拒絶し、若しくは制止する単位及び個人に対し打撃報復した場合には、前項の規定により処分をし、及び通知をする。」。
　　十二、第39条を第42条に改め、そのうちの「直接に責任を負う主管人員その他の直接責任人員」を「責任を負う指導者及び直接責任者」に改める。
　　第1項第（二）号を二号に分け、次のように改める「（二）統計調査対象の商業秘密、個人のプライバシー又は個人情報を漏洩し、又は他人に対し不法に提供する行為」、「（三）統計調査において取得した、単独の統計調査対象の身分を識別し、又は推断することができる資料を対外提供し、又は漏洩する行為」。
　　十三、第41条を第44条に改め、そのうちの「その直接に責任を負う主管人員その他の直接責任人員が国家業務人員に属する場合には、任免機関又は監察機関が法により処分をする」を「その責任を負う指導者及び直接責任者が公職人員に属する場合には、任免機関若しくは単位又は監察機関が法により処分をする」に改める。
　　第2項を次のように改める「企業・事業単位その他の組織に前項に掲げる行為の1つがある場合には、10万元以下の罰金を併科することができる。情状が重大であるときは、10万元以上50万元以下の罰金を併科する。」。
　　十四、第42条を第45条に改め、第1項を次のように改める「統計調査対象とされる国家機関、企業・事業単位その他の組織が統計資料の報告を遅滞し、又は国の関係規定どおりに原始記録若しくは統計台帳を設置しない場合には、県級以上の人民政府の統計機構が是正するよう命じ、警告をするものとし、通知をすることができる。その責任を負う指導者及び直接責任者が公職人員に属する場合には、任免機関若しくは単位又は監察機関が法により処分をする。」。
　　第2項を次のように改める「企業・事業単位その他の組織に前項に掲げる行為の1つがある場合には、5万元以下の罰金を併科することができる。」。
　　十五、第43条を第46条に改め、次のように改める「県級以上の人民政府の統計機構は、統計違法行為を調査・処理する際に、関係する公職人員に対し法により処分をするべきであると認める場合には、当該公職人員の任免機関又は単位に対し処分をする旨の建議を提出しなければならない。当該公職人員の任免機関又は単位は、法により遅滞なく決定をし、かつ、結果を県級以上の人民政府の統計機構に書面により通知しなければならない。監察機関に対し送致する場合には、監察機関が関係規定に従い取り扱う。」。
　　十六、第46条を第49条に改め、次のように改める「当事者は、県級以上の人民政府の統計機構が下した行政処罰決定について不服がある場合には、法により行政再議を申し立て、又は行政訴訟を提起することができる。国家統計局が派出する調査機構の下した行政処罰決定について不服がある場合には、国家統計局に対し行政再議を申し立てる。」。
　　十七、第47条を第50条に改め、次のように改める「この法律の規定に違反し、人身の損害又は財産の損失をもたらした場合には、法により民事責任を負う。犯罪を構成する場合には、法により刑事責任を追及する。」。
　　十八、一部の条文について次の改正をする
　　（一）第10条を第12条に改め、そのうちの「職務昇進」を「職務職級等の昇進」に改める。
　　（二）第14条を第16条に改め、そのうちの「かつ、第12条の規定により」を「かつ、第14条の規定により」に改める。
　　（三）第16条を第18条に改め、そのうちの「行政記録」を「行政記録、ソーシャルビッグデータ」に改める。
　　（四）第32条を第35条に改め、そのうちの「及びその監察機関」を削除する。
　　（五）第38条を第41条に改め、そのうちの「統計調査活動の実施の組織において」を削除し、「直接に責任を負う主管人員その他の直接責任人員」を「責任を負う指導者及び直接責任者」に改め、「承認を経ずに」を「承認又は備案を経ずに」に改める。
　　（六）第40条を第43条に改め、そのうちの「国家秘密を漏洩した場合には」を「国家秘密又は業務秘密を漏洩した場合には」に改める。
　　（七）第45条を第48条に改め、そのうちの「職務昇進」を「職務職級等の昇進」に改め、「昇進した職務を取り消す」を「昇進した職務職級等を取り消す」に改める。
　　この決定は、公布の日から施行する。
　　「統計法」については、この決定に基づき相応する改正をし、かつ、条文の順序について相応する調整をし、新たに公布する。