

9月中旬、久しぶりに中国国内旅行に出かけてきました。
コラムでもたびたび中国辺境旅行の話を書かせていただいていますが、今年は年初に体調を崩し、療養生活を送っていたため、気力と体力が必要な中国国内旅行は控えていました。しかし、体力も徐々に回復してきたこともあり、これまでずっと行きたいと思いながらも行けていなかった「兵馬俑」と、NHKの鉄道番組で紹介された「麦積山石窟」を訪れることにしました。
「兵馬俑」は超有名な観光スポットですが、西安から高速鉄道で約1時間30分の街の郊外にある「麦積山石窟」をご存じの方は少ないのではないでしょうか。実は私自身も、NHKの番組を観るまでその存在を知りませんでした。敦煌莫高窟、大同雲岡石窟、洛陽龍門石窟と並び、「中国四大石窟」の一つに数えられているそうです。
NHKの番組では、どこか鄙びた趣の石窟として紹介されていたのですが、実際に行ってみると、ここもやはり一大観光スポットでした。山肌の石窟に沿って設置された階段を登りながら、北魏・西魏時代を中心に彫られた仏像を拝観して回るのですが、階段はかなり急で段数も多く、いい運動(?)になりました…
兵馬俑でも麦積山石窟でも、チケット売り場の周辺には中国語で「讲解」と呼ばれる案内ガイドがたむろしていて、観光客に「要讲解吗?」と声をかけながら営業していました。ちなみに、西安に出発する前日、私の携帯電話に西安の番号から電話がかかってきて、「兵馬俑に来たらこの携帯に電話してください。私が案内しますから」と言われました。私は携程旅行のアプリで兵馬俑のチケットを事前に購入していたのですが、その情報が「讲解」業者にだだ漏れになっているとは……。個人情報保護、どうなってんねんと思ってしまいました。
ところで、今回の旅行では久しぶりに、トイレのドアを開け放したまま用を足すおばさんに遭遇しました。スーツケースを持ってトイレの列に並んでいたそのおばさんは、トイレに入る際にスーツケースをどうしようか一瞬悩んだ末、スーツケースを外にそのまま置き、誰かに持ち去られないようにするためか、ドアを開けたまま用を足すという手段に出たのです。いやいや、誰もあなたのスーツケースなんか盗らないから、ドアを閉めろ——心の中でそう叫んでしまいました。
永野