

11月初めに世間を騒がせた一本の動画があります。
それは、母親を病院に連れてきた女性が病院の駐車場で愛人の妊婦検診に付き添ってきた夫と鉢合わせし、その愛人と夫に詰め寄るという動画なのですが、愛人は某航空会社のCA、夫は某大手弁護士事務所のパートナー弁護士ということで、奥さんが撮影したと思われる動画があっという間に拡散し、愛人と弁護士の個人情報がネット民によって暴かれ、もともとマスクがかかっていた顔も晒され、弁護士の夫は事務所を辞めることになってしまい、社会的に抹殺される状態になっています。
中国では、非人道的、非道徳的なことをした動画はすぐに拡散され、その人物が社会的に抹殺されるケースがよくあります。ちなみに「社会的に抹殺」されることを中国のネット上ではスラングですが、「社死」と表現しています。読んで字のごとくで、端的でわかりやすく、この単語を見たときは思わず感心しました。また、顔にマスクがかかっていると、「悪いことをしたんだからマスクは外して顔を晒せ!」」というコメントも多く、ネットのなかで大岡裁判(言い方が昭和でしょうか…)が行われているような感覚です。
個人情報保護しなくていいの???と思うほど、徹底的に晒し者にされます。
オンライン上の情報拡散が個人の生活やキャリアにどれほど大きな影響を及ぼしうるかを端的に示す事例と言えるでしょう。
永野