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【ミニコラム 第61号】熊孩子がゲームに没頭し高額課金、返金基準できるか?

メールマガジン
2024年05月31日

 中国インターネット協会が、5月28日に発表した「未成年者オンラインゲームサービス消費管理要求」に関する団体基準(意見募集稿)が、広く関心を呼んでいます。
 実際、中国では近年、子どもが親の目を盗んで携帯電話を使い、オンラインゲームに高額課金をしたというケースが数多く報道されています。
 こうした子供は、「熊孩子(xionghaizi/ションハイズ、日本語で言うと「悪ガキ」のようなニュアンス)」と呼ばれ、ネットには親の嘆きがあふれています。
 「熊孩子、ゲーム課金で親が懸命に稼いだお金を使い果たす!」、「子がゲーム課金で4万元をつぎ込む-新密市」、「揚州の熊孩子、ゲームに没頭し8日間で10万元を決済 親は野菜市場で働く」…といった具合です。
 なんでも、オンライン苦情プラットフォームには、未成年者のゲーム課金に関する苦情が何万件も寄せられているそうです。
 この「意見募集稿」が実施されるまでにはまだ議論の必要がありますが、今回の発表で初めて、返金に関する詳細な基準と提案が示されたことで注目されました。
 しかしながら、熊孩子が気軽に数万元を課金してしまうこと、ネットゲーム提供側から未成年者の消費に対する合理的な制限、親による支払いパスワードの管理、いずれにも問題がありますので、管理を強化し未然に防ぐことのほうが、返金よりも重要的ではないかと思います。

 

三石


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