日本の消費税の不正還付、特に海外からの旅行者が利用できる消費税還付制度を悪用して不正還付を受けて逮捕、追納という二ユースを最近、よく目にしますが、日本の消費税還付制度は中国の増値税還付制度の厳しさからみると突っ込みどころがあるのは確かだと思っています。
ところで、中国でも旅行者に対する増値税還付制度があるのをご存じでしょうか。中国に旅行又は出張に行っても、買い物される方は少ないと思いますので、ご存じの方は少ないと思います。
中国の増値税還付手続きの流れを説明すると、まず、増値税免税取扱指定店で買い物し、パスポートを提示のうえで免税申請用書類を発行してもらいます。帰国時に空港の税関で、免税書類に記載された物品と実物を照合(この実物照合ですが、基本的には窓口で実物を見せて確認してもらいますので、チェックイン前に税関で手続きする必要があります。)してもらいますが、担当官によっては、商品のタグや新品かどうかまで厳しく確認されます。そこで無事、照合完了後、税関で免税書類に確認済みの押印をもらった後に、チェックインし、イミグレーション、荷物検査を受けて中に入り、搭乗待合室の一角に設置されている「離境退税窓口」で税金の還付を受けることになります。
浦東空港第一ターミナルの「離境退税窓口」はいつも閑散としており、人が並んでいるところをみかけたことはないので、免税申請する人自体が非常に少ないのだと思います。
ただ、きちんと手続きすれば、増値税を還付してくれますので、もし、中国に旅行、出張に行き、買い物されるようなことがあれば是非トライしてみてください。
ところで、上海市内の3か所(上海恒隆广场,前滩太古里,港汇恒隆广场)では、買ったその場で還付(中国語で「即購即退」といいます。)してくれるようです。
(永野)