10月16日、2歳の女の子が猛犬に咬まれる動画がSNS上で話題となりました。動画には、地面に倒れている子供に黒い大型犬が食らいつき、それを母親が必死に引き放そうとしている様子が映っており、見るに忍びないものでした。
その後、さまざまなメディアがこの件について報じていますが、報道によると、10月16日午前8時頃、四川省成都市・崇州に住む鄧さんとその娘は、団地を歩いていた時、黒い犬(ロットワイラー)に襲われ、女児の体には20カ所以上の咬み傷があり、最も長い傷は約8センチ、右腎臓には損傷があり、現在も集中治療室で治療を受けているようです。
事故当時、犬はリードをつけられておらず、口輪も装着されていませんでした。当日の夜10時頃、犬は捕獲され、17日朝3時頃、飼い主の唐さんが出頭しました。警察は現在すでに立件して捜査を始め、唐さんに対しては刑事上の強制措置が取られており、刑法規定に基づき最長7年の懲役になるのではないかと言われています。
中国でも犬を外に連れていくときには、リードをつけないといけない決まりになっていますが、ただ、リードをしないで犬を散歩させている場面をよく目にします。リードしない犬が他の犬にかみついたり、人間に咬みついたりしたという動画もよく目にするのですが、今回は2歳の女の子が重篤であることと動画がセンセーショナルであったことから一挙にネットで情報が拡散し、当局も無為無策のままほっておくこともできなくなったようで、当地では、すぐに犬狩りが開始されています。リードをつけていない犬は飼い主がそばにいても捕まり、また、許可証が提示できない犬(中国では犬を飼うためには許可が必要です。)も捕獲されているようです。
また、各地の犬種を指定した大型犬の飼育禁止規定が次々とネット上にUPされています(もともとあったルールが表にでてきているようですが)。犬種としては攻撃性のある大型犬ということのようですが、その中に「土佐犬」が入っている情報もありました。これまで緩い管理だったのが、一挙に厳しくなる可能性があります。ただ、すでに飼育されていた犬が飼育禁止といわれたら、どうなるんでしょう、殺処分されなければいいのですが。。。
(三石)