中国のSNS上で最近、ちょっとした話題になっているのは、100万元の貯蓄で「躺平」生活にはいった30代の男性(妻子あり)と300万元の貯蓄で「躺平」生活に入った40代の夫婦(ディンクス)の動画です。
これら動画での「躺平」生活とは、世界中で近年、話題となっているFIRE「Financial Independence, Retire Early」ということになりますが、100万元で「躺平」生活に入った男性は、日常の生活及び支出についても動画を配信しており、その優雅な消費生活を見ると本当に100万元(約2000万円)でこれから働きもせず、物価の高い中国の大都市で暮らしていけるのかと思ってしまいますが、動画を視聴している人からも「子供も小さくてお金かかるのに、いくら家や車を持っているとしても100万元じゃ全然足りない」というコメントが多く投稿されており、中には奥さんが稼いでんじゃないのというコメントもあり、100万元でのリタイア生活動画には胡散臭さを感じている人が多くいるようです。
それに比べて300万元(約6000万円)の資産で「躺平」生活に入った40代の夫婦の動画では、300万元の運用益が月1万元あり、家も車もあるから、贅沢しなければ働かなくても大丈夫という生活設計が語られており、こちらの夫婦に対しては、視聴者から「うらやましい」というコメントが多く投稿されています。
このような「躺平」生活の動画がバズっているということは、中国人もストレスのないゆったりとして生活を送りたいと思っている人が多くいることだと思いますが、現実的には難しいのはどこの国でも同じかもしれません。
(永野)